いろいろな本で紹介しつくされた有名な話ですが、松下幸之助さんのエピソードを紹介します。
幸之助さんが船から下りて波止場を歩いていたときに男性に体をぶつけられて海に転落するといったちょっとした出来事が実際にありました。
一緒にいた秘書がその男に怒って文句を言おうとしたときに、幸之助さんは一言
「ああ、夏でよかったですね(笑)」と言ったそうです。そして、怒りを押さえられない秘書に向かって言いました。
「愚か者。今から文句を言ったって、海に落ちずに済むのか。もう落ちてしまったものが元に戻るなら、私だっていくらでも文句を言う。
だがそんなことはあり得ない。文句を言ったって海に落ちたという事実には変わりはない。だったら、貴重な時間を無駄にしないために先を急ぐぞ。」
そういって濡れたスーツを手で払って颯爽と歩き始めたそうです。
ここまで器を大きくするのは簡単なことではないですが、怒りに無駄なエネルギーを使わないようにする事で
運気を安定させている人というのは非常に多いんです。